住職のいよかん行脚 その2
被災者の方は食い入るように、子どもたちの書いた手紙を読まれたそうです。
私は3年ほど南予地方に暮したことがあります。
子ども好きで、優しい方が多い土地でした。スーパーなどで、泣きぐずる子供に手を焼いていると
「そがい小さい子を、泣かしちゃいけんよ」
と、優しく声をかけられたものです。
咎めるというより、「まぁ、大目にみなさい」といった色合いの言葉でした。
子どもたちの書いた手紙が、少しでも子ども好きの南予の方々を元気にできたらと願うばかりです。
災害の後、友人たちからもたくさんのエピソードを聞きました。
吉田在住のご両親が、友人の住む宇和島へ買い出しや水を取りに来られる時、孫(友人のお子さん)の好物を買って来てくれたこと。
長い断水の期間、「おばあさんは、川に洗濯に行くよ」と笑いながら本当に川で洗濯していたこと。
数日ぶりに両親と電話が繋がった時に、愚痴もこぼさず「なんちゃないけん、心配せんで」と笑っていたこと。
南予の方々の辛抱強く、たおやかで、明るい人柄は、未曾有の大災害の前に少しも変わらないのでした。
そして、住職も辛いと感じる一方で、南予の方たち人懐っこさにたくさんの元気をもらったようです。
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